何はともあれ引きこもることから始める
これだけは断言できますが、他人のやりたいことに付き合っているうちは自分のやりたいことは見えてこないので、まず誰とも話さない、出来れば3日間他人と話さなくてもいい環境を構築しましょう。
ちなみに、一人になれるからと言って旅行中にやるのはオススメできません。時間とお金がもったいないですから、自分の部屋で行うのがベストです。
まずLANケーブルを筆頭として、ネットワークは全て切断しておきましょう。
当然インターネットは禁止です。スマホを使う時はサイレント設定にしておきましょう。
三日分の水と食料を買い置きしておきましょう。電子ポットや電子レンジを手の届く場所に移動させてインスタントで固めても構いませんが、そのまますぐ食べられる物が好ましいです。
着替えが必要だと思う方は一緒に置いておきましょう(但し、着終わった服はそのままにして洗濯は後でまとめてしましょう)。
これで準備は完了です。
やるべきことはなにもない
朝起きて、身支度を整え、お風呂に入る人は入って、トイレを済ませたら、
「自分の部屋で丸一日何もせずに」過ごしましょう。
座ってても寝転がっても立ってても構いませんし、考え事もうたた寝も自由にしてオッケーですが、他は何もしてはいけません。
夜になって、お風呂に入る人はまた入り、眠くなったら寝ましょう。
次の朝起きたら(眠れなかった人は前日の起床から24時間経過したら)、また身支度を整えて、自分の部屋に戻りましょう。
で、二日目は自分の部屋で出来る好きなことを一つだけやっていいことにします。
条件として、音楽を聴くなら一曲だけ、ゲームをするなら一タイトルだけ、本を読むなら一冊だけ、PCかスマホのどちらかを使いたいなら、起動するアプリケーション(セキュリティソフトやそのアプリケーションを動かすために自動で起動するものは別)は一つだけです。
とにかく、「自分は今何をしているか」という問いに対して、最小単位で答えられる「たった一つのこと」だけをやりましょう。
夜になり、就寝の準備が出来たら、一日目と同じ時間に寝床に入りましょう。
三日目は二日目と同じ時間に起きるようにします。
いつものように準備を整えたら、今度は自分の部屋でも外でも、好きな場所で好きなことをしましょう。
但し、「昨日自分の部屋でやった好きなこと」だけは今日してはいけません。
また外に出る時は、交通費や施設利用料等の「自分の意思で使う金額を調整できない」分だけ持って出かけて下さい。
食べ物や飲み物は自分の部屋に用意したものを持参しましょう。
さらに、三日目は二日目に就寝した時間までうたた寝も禁止です。
全力で好きなことだけに時間を費やしましょう。
三日目を終えた時にあなたが目にするもの
ここまで読めば分かる方も多いと思いますが、このやり方は一種の消去法です。
一日目を苦に感じない方がいたとしたら、基本的に二日目も三日目もまったく苦に感じないでしょう。
何もせず思索に耽ることをよしとできる人間は、既に人間の域を超越していると言っていいでしょう。自分が全くないか、完璧に自分をコントロールできるからです。
そんな人が誰かに何かを言われたところで余計なお世話というものでしょう。
なので、基本的には二日目と三日目における自分の感覚を参考にします。
三日目を苦に感じ、二日目を苦に感じない方は他人を必要しないタイプです。
自分だけでも熱中できるものが絞り込まれ、その道を究めることに疑問を挟まず、自分の世界に埋没していない時に焦燥感を覚えるのは求道者の資質を持っている証拠です。
二日目を苦に感じ、三日目を苦に感じない方は他人がいないと生きていけないタイプです。
「自分の世界にないものに触れたい」と考えているので、外の世界をひたすら開拓し、自分の世界を塗り広げていくことで、他人の世界と関わりを持つことに喜びを感じるでしょう。
二日目も三日目も苦に感じた方は、本格的なものでなくともカウンセリングを受けるなり、せめてメンタルに関わる書籍やブログに目を通すことをオススメします。
「好きなことをしているはずなのに苦しい」のは、親か教師か性質の悪い年長者に、「感情のフィルター」をかけられているからだと僕は考えているからです。
また、お金を自由に使えないことが引っかかっている人も根っこは同じで、本当にしたいことの代わりに、お金を使うことで憂さを晴らしている可能性があるからです。
以上が僕が引きこもり時代にやっていた…らよかったなあと思った「やりたいことを探すための方法」です。
実際には、熱中するものが時間とともに変化したり、外に出たからといって必ずしも他人と触れ合えるわけではないのですが、意図的に「自分だけの閉じた世界」を構築し、その形を自分の中でイメージしないと、進むべき道が定まりません。
自分の世界がもし船の形をしていたら海を進むべきであり、空は道しるべぐらいにしかならず、陸の上を進むにはかなり無茶をする必要があります。
やりたいことを見つけたいなら、何もすることがない日々を自分にプレゼントしましょう。
そこで初めて自分の世界と自分の進む道を見つめる機会がやってくるのです。