ロークオリティを保つ。

無駄無駄ラッシュ

一昔前は、「何事も一生懸命に仕事や学業に励む」のが美徳とされていましたが、今の時代にそれは悪癖です。

企業でも自営業でも組織でも個人でも、費用対効果を意識せず、無駄なことばかりしていては「非効率」の烙印を押されてしまいます。

そして、効率・非効率を考える上で絶対に考慮したいのが「自分の立場と責任」です

僕はアルバイト生活をしている間、様々な人と出会いました。

とんちんかんな指示をする社員もいれば、社員より人望の厚い頼りになるパートのおばちゃんもいましたし、中には自分で商売をやっているにもかかわらず、体を動かしに来ている60過ぎの元気なご老人もいました。

その中で僕が最も一緒に仕事をしたくないタイプなのが、

「それなりに人生経験があり、責任感を植えつけられた非正規社員の先輩」です。

この手の人は上司からの励ましの言葉が何より好きで、頼まれてもいないのに会社のためになることは進んでやってしまうのです。

その会社が数年前から非正規社員の給料を一円も上げていないという事実には目を向けずに。

給料が上がってからやる気を出せ

例えば同じ職場・同じ時給・同じ業務内容で働いているAさんとBさんがいて、ある日たまたま体の調子がよかったAさんが、6時間でやるはずの作業を3時間でこなしたとします。

そこでAさんとBさんの雇い主がどう考えるかと言うと、

「本来6時間で終わるはずの作業を3時間で終わらせたAさんの給料を上げよう」

ではなく、

「本来3時間で終わるはずの作業を6時間かけて終わらせたBさんの給料を下げよう」

なんですよ。

勿論、現実にはいきなり作業時間が半分になるような劇的な変化は起きないでしょうし、

Bさんの給料がいきなり下がるようなこともないと思います。

ただ、作業時間を半分にしたという「効果」はAさん出したもので、その効果を出すための「費用」は本来会社が出すべきものであり、実際にそれが出なかった時はどうすべきなのか。

例え一時的であろうとも、労働に従事する人間はその部分をよく考えなければなりません。

バランスを崩さない

いまや従業員は「コスト」扱いされるのが当然の時代と言えるでしょう。

だからといって、自分のを「コストの低い人材」に作り変えようとすれば、心身に悪影響が至極当然の話なのです。人間はそうやすやすと自分の芯を変えることはできないのですから。

確かに「安くて便利な人間」になれれば、社会に必要とされる機会は多くなるでしょうが、

一方で100円ショップにある便利な品物達のように、何気ない日常で使い潰されてしまうのはまぎれもなく「自分自身」なのです。

自分を安売りするということは、自分と同じ立場にいる人間をも安売りしているということを意識しておけば、自ずと自分にとって適した立ち回りというのも見えてくると思います。

身の丈にあった行動こそが、結果的に自分のクオリティを下げずにいてくれるでしょう。

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