お前みたいな奴…どこでもやってけらぁ!

それ、ツンデレのつもりなんですか?

「とりあえずバイト始めてみたけど、正直労働環境とか人間関係とかやってられなくて、一ヶ月とか三ヶ月でバイト辞めようとしたことがある人」

なら間違いなく聞いたことがあると思うのですが、

「そんなんじゃお前、どこ行ったってやってけないぞ」

って言うマネージャーだの店長だの、とにかくそういう管理職がいるじゃないですか。

あれ、ほんとありがたいことなんですよ。

何故なら「君には辞めて欲しくないくらい利用価値がある」っていうお墨付きだからです。

だって、本当にどこの職場でも雇ってくれないくらいレベルの人間がいたとしたら、辞める前に首にされてますよ、絶対。

ましてや、人事権を持つお店の責任者なら合理的な判断をしなきゃいけないはずなんです。

「辞める」という選択をできた時点で、あなたがその職場にいる意味は十分にあったし、

「どこでも」やっていけるかどうかは分からないけれど、

「どこかでは」やっていけることはとっくに証明されているわけです。

お客さんに暴行してしまったとか、会社の備品をくすねてしまったとか、犯罪に関わる事態になってしまった場合は別ですが。

「得意なことは何ですか」って聞かれたことないんですか?

Aという職場を三ヶ月で辞めた人がいたとして、その人がこれからBの職場も三ヶ月で辞めてしまうか、あるいは自分で生計を立てられるようになるかどうかなんて分かるわけないんです。

にもかかわらず、いまだに年を重ねた経験豊富なオジサマ方がさっきみたいな台詞を渋い顔で言うわけです。

上司が駄目になるシステムがあるでも書きましたが、日本のオジサマ達はそうやって自分の人生を切り開いてきたと思い込んでいるから。悲しいことに。

「得意なことだろうが、不得意なことだろうが、効率的だろうが、非効率的だろうが、一生懸命目の前の仕事に打ち込んでここまでやってきたんだ」

そういうものを誇りにしているんでしょうし、その考えを大切にしていきたい気持ちは分からなくもないのですが、それはハッキリ言って「それで何とかなってきた」というだけの話であって、「これからも何とかなる」という保障にはなりえません。

これからは死ぬまで働く時代です。つまり、「これなら死ぬまでやっててもいい」と思える仕事、もっと言えば「死ぬ直前まで働ける」生活スタイルを模索すべき時代なんですよ。

そんな中、やりたくないことをやるのは時間の無駄でしかありません。

基礎が楽しくなくて応用が楽しいわけがない

サッカーでも百人一首でもテレビゲームでも何でもいいんですが、今まで自分がハマったモノを思い返してみて下さい。

それらは「最初から楽しかった」はずです。

仕事について、「最初はあんま楽しくないけど、慣れると楽しい」みたいな語り口の人は大体仕事そのものは楽しんでません。

仕事を楽しいことだと思い込もうとしているだけか、仕事の後の一杯が楽しみなだけか、後輩いびりが楽しいだけです。

恋愛小説ではお決まりの「初めて見た時から好きだった」というあれはまさに真理で、何事も最初に「好き」ありきなんですよ。

好きになるのは人でも仕事でも何でも構いませんが、「好き」がないなら離れた方が身のためです。

少なくとも仕事に関して言えば、目覚まし時計を見て、「起きたくねーな」って思ったらもうアウトですので。

潔く辞めるか、せめて渋々やっていることを自覚しておきましょう。

心は硝子製ですからお大事に。

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